疑問詞で始まる疑問文での語順、あやふやじゃありませんか?(英語の落とし穴の4)
落とし穴の4 ⇒ 疑問詞で始まる疑問文での並び順があやふやなため、不思議な語順の疑問文を作ってしまう。
例えば
「この製品の用途はどういうものでしょう?」
と相手に尋ねたいとします。
こういった場合、What で始めるという程度の英語の知識はあっても、疑問文を作る際の語順がきちんと頭に入っていないと、日本語の場合、動詞が最後に来ることも手伝って、苦し紛れで、こんな言い方をしてしまうものです。
What the purpose of this product is? [ ← 誤用例です]
★ どこがどう変なのかを確認する
英語の疑問文には二種類あります。Do you sell X? (Xの販売はやってらっしゃいますか?)のように、YesかNoかで答えてもらえれば用が足りる、いわば略式の疑問文と、もう一つが、今回取りあげる、疑問詞で始まる、正式の疑問文です。Yes/Noで用が足りるものと異なり、具体的な情報を引き出すための質問です。
そして、何よりも重要なのは、この手の疑問文の場合、What, When, Howといった疑問詞で始まり、その次に必ず動詞または助動詞のDOが入るという点です。
こういう決まりですから、上の誤用例は、疑問詞 What の次が the purpose という名詞句になっている点で、普通に英語が使える人の目からすると、「あれっ、おかしいぞ」ということになります。
★ 正しい姿を確認する
上の設例は正しくは次のように言います。
What is the purpose of this product?
ご覧のとおり、疑問詞 What の次にBE動詞の活用形 is が入っていますから、ひとまず格好が調っています。
ここで、この疑問文がどのように作られるのかのおさらいをしておきます。
まず英語のパターンは二種類しかないことを思い出してください。基本的には、「何かが+どうである/どうであった」という状態を描写するセンテンスか、「何かが+どうする/どうした」という動作・作用を描写するセンテンスしかないのです。そして、前者についてはBE動詞を初めとする連結動詞(seemなどの linking verb と呼ばれるもの)を使い、後者について、BE動詞以外の一般動詞 (action verb) を使います。
してみると、「この製品の用途はこうこう」と説明する場合は、「何かが+どうである/どうであった」という状態を描写するわけですから、BE動詞を使うことになります。
STEP 1 まずは、疑問文をいったん、普通のセンテンスに直して考えます。例えば、「この製品の用途は脂肪の燃焼を促進することだ」としましょう。英語で言えば、
The purpose of this product is to enhance fat burning.
です。ここから出発して用途 X を尋ねるのであれば、ひとまずこういう格好になります。
The purpose of this product is X.
STEP 2 次にこのXを然るべき疑問詞に変えます。ここでは、「何か?」を尋ねるわけですから、使うのは、WHAT です(選択肢が絞られている場合でない限り、こういった場合にWHICHは使えません)。
そこで、
The purpose of this product is what
STEP 3 相手が聞いてすぐ「ああ、質問なんだ」とわかるよう、以下のように疑問詞を主語 the purpose の前に持ってきます。日本語の場合、基本的には、最後に「… はなぜか?」とか「どうしたの?」というふうに、「か」とか「の」が来るまで質問かどうかわからないのと対照的に英語の質問の場合は、疑問詞で始まるのですぐ質問とわかるようになっているのです(略式の質問の場合も、普通は主語で始まるのに、助動詞としてのBE動詞やDOで始まるので、「ああ、質問だ」とすぐわかるようになっています)
What the purpose of this product is
STEP 4 BE動詞(ここでは is)を疑問詞の次のスロットに入れます。
What is the purpose of this product
STEP 4 最後に疑問符を打って、以下のとおり完成です。
What is the purpose of this product?
ところで、What is the purpose of this product? での What は、「何かが、何である」というパターンでの「何である」の部分について尋ねていますが、ここでの「何である」の部分は、文法用語で言えば、「述部」ですから、上の STEP 1 から 4 までの手順は、述部について質問する場合の疑問文の作り方だということになります。
それでは、「何かが、何である」における、「何かが」という部分、文法用語で言う「主部」についての質問はどういう手順になるのでしょうか。
例えば、自分たちの求める条件を満たすような製品につきサプライヤーと話をしているとしましょう。こういった場合、当然、「われわれの基準を満たすのはどういった製品でしょうか」と尋ねることになります。
これを疑問文でなく、いわゆる平叙文に置き換えるとし、製品Xがこういった条件をクリアしているとします。すると、
Product X meets our requirements.
と言えます。
こういった「原型」を念頭に置きながら、どういった製品なら、meets our requirements となるのだろうかということを尋ねることになります。そこで、この場合は、以下の手順によります。
STEP 1 まずは、原型を想定します。すると、英語では、こうなります。
Product X meets our requirements.
STEP 2 次に、この Product X を然るべき疑問詞に置き換えます。仮に、いくつかの選択肢を挙げてもらっているなら、WHICHを使いますが、ここではそういう事情がないので、WHATを使い、Product Xと置き換えます。すると、こうです。
What meets our requirements
STEP 3 あとは疑問符を打てば、以下のとおり完成です。
What meets our requirements?
★ まとめ
YES/NOで答えてもらえれば用が足りる略式の疑問文と異なり、具体的に答えて欲しいときに使う疑問文は、疑問詞で始めます。ところが、この疑問詞で始まる疑問文は、「何かが、何である/何であった」というセンテンスの場合、つまり、BE動詞を使うセンテンスの場合、(1)主部、つまり、「何かが」の部分について尋ねるときと、(2)述部の「何である」の部分について尋ねるときとでは、疑問文の作り方が若干違ってきます。
(1) 主部について、つまり、「何かが、当社の求める条件をクリアする」というセンテンスを起点に、その「何か」を知りたいという場合は、こう作ります。
X meets our requirements.
↓
WHAT meets our requirements.
↓
What meets our requirements?
(2) 次に、述部について、「この製品の用途は、何である」での「何である」の部分を聞き出したいときは、次のように考えて行きます。
The purpose of this product is X.
↓
The purpose of this product is WHAT
↓
What the purpose of this product is
↓
What is the purpose of this product?
ご覧のとおり、(1)の主部について尋ねる場合と、(2)の述部について尋ねる場合とを比較した場合、いったん平叙文に直して考え、どの部分を相手から聞き出したいのかを考え、その部分を疑問詞で置き換えるところまでは一緒ですが、(2)の場合、そのあとに動詞を移動するという操作がある点で大きな違いを見せます。
今回は、BE動詞を使うセンテンスにつき、疑問詞で始まる疑問文を作っていくステップを確認しましたが、BE動詞以外の、いわゆる一般動詞を使っているセンテンスについても疑問詞で始まる疑問文を作れないと困りますから、これは次回、落とし穴の番外編としてまとめてみようと思っています。
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